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宮本 喜晟; 鈴木 邦彦; 日野 竜太郎; 高瀬 和之; 稲垣 嘉之; 井岡 郁夫
Nucl. Eng. Des., 120, p.435 - 445, 1990/00
被引用回数:3 パーセンタイル:40.32(Nuclear Science & Technology)大型構造機器実証試験ループ(HENDEL)は高温工学試験研究炉(HTTR)の大型機器を実証するために建設し、運転されている。HENDELのT試験部はHTTRの燃料体スタッフを模擬し、その伝熱流動特性データを取るためのものである。軸方向に一様、指数、COSの熱流束分布をつけて1000Cの高温試験を行った。試験結果は熱流束分布と熱流束の大きさによらず、前に提案した実験式に一致していることを示している。一方、HTTRの炉床部の特性を実証するために、T試験部もHENDELに設置されている。今までの試験から炉床部が所定の性能を有していることを示している。混合特性では、高温のヘリウムガスが高温プレナムに流れる場所で混合が始まり、高温出口管の下流部で完全に混合されることが明らかになった。また、シール特性では4000時間後の漏れ量が変化しないこと、さらに、金属構造物の温度が500C以下であることが明らかになった。
文沢 元雄; 鈴木 邦彦; 村上 知行*
JAERI-M 85-186, 58 Pages, 1985/11
本報告は多目的高温ガス実験炉の詳細設計(II)システム調整(1)合理化システムの立案の中で設定された炉心を対象として実施した炉内流量配分感度解析について述べたものである。本研究の目的は、炉内流量配分解析データを再評価し、燃料冷却に直接寄与する流量である炉心有効流量の増加を計ることである。得られた結果は以下の通りである。(1)炉心有効流量に対し感度の高い項目は、クロス流れ係数及ひ固定反射体面間ギャップ量である。(2)感度の低い項目は、固定反射体シール要素のシール性能、上部遮蔽体ギャップ量、高温プレナムブロックのシール要素のシール性能及びギャップ量である。(3)解析データを再評価することによって、フランジ型の36本型燃料体を用いる場合、炉心有効流量割合は約90%となり、システム調整(1)phase1炉心における値に比べて約5%増加する。
文沢 元雄; 滝塚 貴和; 鈴木 邦彦
JAERI-M 84-234, 42 Pages, 1985/01
本報告は、多目的高温ガス実験炉の設計におけるシール性能データの取得に関連して、シール性能試験装置で使用しているEG-NPL黒鉛材の透過率を測定し、理論的考察を行ったものである。使用した気体の圧力範囲は0.2~4MPa、差圧範囲は0.2~50KPaである。測定の結果、以下の事項が明らかになった。(1)分子量の小さい気体ほど透過率は高い。ヘリウムガス、窒素ガス、空気及びアルゴンガスにおける平均透過率はそれぞれ、9.68、8.89、8.80及び8.51(10m)である。(2)透過率は圧力や差圧が増加すると減少する。(3)透過流れは分子流れや慣性項の影響を受けるので、これらの影響を考慮して透過率を評価すれば、無次元標準偏差は0.0145~0.0295の範囲にあり、これらの影響を考慮しない場合の約30%に減少する。
文沢 元雄; 鈴木 邦彦; 宮本 喜晟
JAERI-M 83-078, 34 Pages, 1983/06
本報告は、多目的高温ガス実験炉の炉心をバイパスする漏れ流れを防止する目的で設置した黒鉛ブロック間シール部における流動特性を検討したものである。1段及び多段シール構造におけるシール性能の特徴が明らかになった。結果は以下の通りである。(1)実験炉設計に適用する多段シール性能表示式は漏れ流れ損失係数K/Aを用いて次式で表わされる。K/A=F(p,n)=G(Re,n)ここで、pはシール部の差圧、nはシール要素の段数、Reはレイノルズ数である。(2)シール要素部ギャップdsはpとnの関数として表わされる。pの増加及びnの減少に伴いdsは減少する。(3)1段シール構造において、dsがブロック面間ギャップの10%以下では、シール要素部の流動抵抗が支配的であり、全抵抗の96%以上を占める。